積水ハウスが約５５億円の損害を受けたとして、地面師グループが詐欺で逮捕されました。地面師とは、聞き慣れていない方も多いかもしれませんが、不動産の所有者でないのに所有者になりすまし、不動産を売却し代金を持ち逃げする者のことです。
　不動産取引の際、司法書士は、権利証、印鑑証明書、免許証等により売主が所有者であることを確認をする義務があります。売主が権利証を紛失した場合は、司法書士は売主と面談をして、売主が所有者であるとの確信が持てたら、本人確認情報という別の書類を作成して登記申請します。
　今回逮捕された地面師グループは、パスポートを偽造し、そのパスポートで実印登録をし、元弁護士のアドバイスを受けて、司法書士と面談をしたそうです。そして、司法書士も売主が所有者であると騙されたのだと思います。
　一般的に司法書士は争いごとがない平和産業だと言われていますが、このような事件があるとそうでもないと思います。私も売主の本人確認には十分気を付けて、安心安全な不動産取引に貢献したいものです。